フィンランドでは、子供からおじいさんまで、広く食べられるというお菓子
「サルミアッキ」をもらった。 その編集者は「5秒で吐きました」と言っていた。 パッケージがかっこいい。さすが北欧デザイン。 サルミアッキは、商品名ではなく、いろんな会社から いろんな味のサルミアッキがでていて、チップスやお酒もあるという。 見た目、触った感じは、グミそっくり。 食べた。 まずは、甘いような、おっと! たしかに、口にいれて5秒後ぐらいに、 強烈な香りと味が襲ってくる。 薬草のような・・・確かに「お菓子」という概念の中には 全然入ってない味。 噛んでみる。 グミより粘りがあって、歯にくっつく。 しかし。 うむ。 大丈夫。 ボクは、これ大丈夫です。 いや、わかりますよ、これが世界一マズイお菓子というのは。 5秒で吐きだす人多いだろう。 しかし、なんだっけ。 ボクはこの味を知ってるぞ。 お菓子ではない、どこかで。 3粒食べて、わかった。 アニス酒の味だ。 アブサンの味。 ヨーロッパでは一般的だが、日本人には馴染まないとされるお酒。 あの香りの元は、たしかニガヨモギだ。 透明な強いお酒だが、水で割ると白濁する。 暑い夏に、氷と炭酸で割って飲むとオイシイ。 そういえば、最近飲んでいないな。 同じ香りのお酒に、ギリシャのOUZO(ウゾ)があり、 ウゾソーダは、とても美味しい。 たくさん飲むお酒じゃにけど。 それがわかったら、もうサルミアッキは、世界一マズイ味ではなくなった。 思い出さなかったら、マズイ、という頭の箱に収めたお菓子かもしれない。 味というのは、そういうところがある。 生きた体内に摂取するので、経験のない、出所不明の味には、 まず不安と、これはヤバイ、という防衛の気持ちが強くあらわれる。 元がわかると、頭が理解する。 なんで、こういう味か。毒ではない。むしろ薬だと。 前に摂取したことがあるものだと。 むしろ美味しかった、あれだと。 理解すると、舌が安心する。鼻も安心する。 さらにその味を見つけていこうと、舌が積極的になる。 たぶん納豆だって、ヨーグルトだって、チーズだってそうだろう。 発酵食品は「腐ってる」という意識の向こうに行かないと 「美味しい」にはならない。 人は舌と頭で食べている。 半分は無意識に、記憶と摺りあわせながら、 おいしい、まずい、と判断している。 頭から解放されて、その味そのものを、味わいたいものだ。 あたらしい美味しさを、発見したいものだ。 食べ物にに限らず。
by mqusumi
| 2007-10-18 13:24
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