三菱鉛筆に取材に行った。
ここの定番商品に、uniがある。 この鉛筆が発売されたのは昭和33年だそうだ。 東京タワーとボクと同い年だ(マイケル・ジャクソンと原辰徳も)。 小学校の時、この鉛筆は憧れたものだ。 緑色のトンボ鉛筆が一本20円とかだった時一本50円だった。 でも親に頼んで買ってもらった。もちろんHBのを1本。 書き心地を他の鉛筆と比べて、なめらかでちょっと感動した。 でもクラスで「お金持ち」の子はなんと、一ダースで買っていた。 ダースのケースには消しゴムが付いていて、それは高嶺の花だった。 一ダースで買った子は、そのケースで学校に持ってきていて、羨ましかったな。 その後、hi-uniという一本100円の鉛筆が出て度肝を抜かれた。 その金色の帯がまぶしかった。 中学生になって、自分の小遣いで買った。 でも、まあ確かに、滑らかだったけど、uniのような感動はなかった。 小学校の時は、トンボ鉛筆の他に、普通の緑色の三菱鉛筆も使った。 三角の顔がマークのコーリン鉛筆もあった。 父親がもらってきた、メーカーのない粗悪な鉛筆も多かった。これはときどき 芯に塊のようなのが入っていて、ざらっと紙に引っかかった。 断面が六角形でなくて、丸いのはあまり好きじゃなかったな。 絵を描くことが大好きだったから、こういう鉛筆で、父親が勤め先から 持ってくるわら半紙に、絵を描いていた。 わら半紙なんて、いまあるのかな? 今鉛筆の売り上げは、三菱鉛筆の場合、全体の約8%だという(ボールペンが一番で約50%)時代の流れだろう。 ボクも絵以外に鉛筆を使うことはまず無い。 絵も、圧倒的にシャープペンシルが多い。 でも、鉛筆には愛着があるな。 真新しい鉛筆の、塗料の匂い。 鉛筆の芯の匂い。 削りたての木の匂い。 削りたての木の肌の肌触り。 鉛筆の芯を舐めた味。 これは本に、「鉛筆をなめるクセがあった」という一節が出てきて、真似した。 ちょっと苦くて、舌にひんやりした。 癖にはならなかった。 鉛筆を噛む癖のあるヤツがいたな。 鉛筆のお尻がどれもガギガギしてる。 でも、ボクも確かに鉛筆を噛んだ記憶はある。 鉛筆で机をトントンと叩いた音。 教室の床に落とした音。 鉛筆の思い出は、小さいけれど、どれもボクの中にしっかりくい込んでいる。
by mqusumi
| 2007-11-14 15:55
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