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昨夜の酔っ払いさん、と僕のポーク

吉祥寺駅前で。
なんかボクシングとか格闘技の、
もはやグロッキー状態でロープダウンしてるようなサラリーマン。
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ちゃんと帰れたのだろうか。

「今日の猫村さん」のほしよりこの新作、
『僕とポーク』(マガジンハウス)、よかったー。
中編マンガが、3作。
どれも違った趣向で、全部良かった。
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「たろちゃん」という話は4歳の女の子の話で、
リアルな4歳児の「ネット買って」というのと、パソコンを
「薄っぺらいのをひょいと広げてカチカチやるやつ」という
ちょっと時代遅れな両親の話に頬が緩む。かわいおかしい。

タイトル作「僕のポーク」は、テレビで観た難民問題から、
自分で考えて子ブタを盗んできた(肉は腐るから生きたブタを
送ろうと思って)小さな子供の、結婚するまでの人生を描いた、
ちょっと泣けるようなおもしろい話。
本当にお話運びと細かい寄り道、世界の設定がうまい作家だなーと思った。

3作目の「文豪の苦悩」は、もうすぐに短編映画にできる。
というか絶対なるんじゃないかな。すげーおかしい。
のに意外にも深い。

ゆるいように見えて、ヘアスタイルとかブーちゃんの顔とかの、
こだわりがすごい。
出るべくして出てきたタイプの新しいマンガ家だなと思う。大好き。
いわゆるマンガ家で、「ほしよりこは認めたくない」という人、
いそうだな。あれはマンガじゃないよ、とか。
そんなこと言う人は「文豪の苦悩」で見事に笑われるだろう。
by mqusumi | 2007-12-28 14:41 | 感動した
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