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パラグライダーに乗った!

連休は仕事だったが、最期の日の昨日、突然友人に誘われ、
パラグライダーに乗った。

ハンググライダーは、いろんな面で怖そう過ぎるが、
熱気球と飛行船が楽しかったボクは、パラグライダーには興味があった。

でも全然何の予備知識もないままに行く。
まず、芝生の斜面で何度も浮遊体験をする。
インストラクターに背中を押されて走ると、意外にも一瞬で
あのパラ部分がフワーッと開き(開いたのは自分では見えないが、感じる
)、
そのまま走ると、もう足が地面から浮いた。
すぐに両サイドのブレーキを引くよう指示され、地面に降りるのだが、
地面から離れた感覚が、すごく気持ちいい。
風を利用しながらも、「自分で飛んだ」という実感のある浮遊感だった。

つぎに、インストラクターと一緒に二人のりで飛ぶ「タンデム」体験。
「あの山のてっぺんから飛びます」
パラグライダーに乗った!_a0099059_20372242.jpg

と言われ「うっそ」と言ってしまった。
見ていると、たしかにそこから、パラグライダーが時々現れる。

車と、ものすごい急角度なトロッコ列車みたいなのに乗り継ぎ山頂へ。
山頂へ着くと、そこは下から見ていたよりずっとずっと高く感じる。
街があんなに下にみえる。
離陸、というのか、発進するための芝の部分が、
10m四方しか無くて、それも半分は急斜面に落ち込んでいて、
下は見えない。崖ではないが、急角度なので覗くのも怖い。
「え、ウソ、まさかここから飛ぶの!?」
というときが一番怖かった。
写真を撮ってもらったが、まっすぐ立てず怖じけずいて
へっぴり腰になっている。後ろを考えるとコワイから。
パラグライダーに乗った!_a0099059_20373855.jpg

ところがインストラクターさんは、
どんどんボクに装備をつけて、
後部地面に広げられたパラシュート部分のヒモを、
ボクの体の両側にガチンととめて(ここだけで繋がってんの?)、
「ハイ、行きますよ。あの遠くの川を見て、走り抜けてください」
と言う。
(は、走り抜けるって!)
と思ってるうちに、背中を押され、ドドドッと走ると、
坂の下を覗く間もなく、
一瞬でボクは大空を飛んでいた。

そしたらもう何も怖くない。
メチャクチャ気持ちいい!

風の音だけがビュービューとして、
遥か下の、収穫時の田んぼが金色に素晴らしくきれい。
川が蛇行し、街が広がり、鉄道が延びてトンネルに入り、
山々がどこまでも重なり合っているのが、
ボクのまわりに360度、広がっている。

地上約400m。
鳥の視野だ。
トンビやタカが羽を広げたまま大空を旋回している気分になった。
高度の恐怖は不思議に全くない。
これは熱気球が上がっていく時に不思議に怖くなかったのと同じだ。

後ろのインストラクターの人とポツポツ話しながら、
旋回したり、ちょっと上昇してもらったりしながら、
約15分、飛行。
だんだん地上が近づくと、惜しい気持ち。
ゆっくりゆっくり降りて、浮遊体験した芝生にふわりと着陸。

静かな興奮だった。
すぐまた飛びたくなった。
少し、夢を見たような気持ち。

馴れた人は上昇気流を見つけて、1時間も2時間も飛んでいるという。
8時間飛んでいた人もいるというし、
インストラクターのひとりは今年の春、
富士山頂から飛んだそうだ。
30分で山麓に降り立ったそうだが、
どんな雄大な気分なんだろう?

芝生の椅子に座り、入れたての熱いコーヒーを飲みながら、
空から友人たちが、羽を大きく広げて、ゆっくり着陸してくるのを
自分のことのように見ていた。
パラグライダーに乗った!_a0099059_20375345.jpg

人は、鳥に憧れ、雲に憧れ、空を見上げ続け、
そうして本当に自分も飛べるようになったんだなあ、と思った。




今日に起きたら、手を握る筋肉が痛い。
きっと無意識に必死でパラグライダーの両脇の2本のヒモを
掴んでいたんだと思う。
心はゆとりだったようだけど、
飛んでいる間も、体はそれなりに緊張して怖かったんだな。
by mqusumi | 2009-09-24 20:40 | 感動した
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