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明日は恥ずかしいスライド&ライヴ!

明日は西荻窪w.jajで、スライド&ライヴショー。
いろいろ写真を選んでいるうち、昔の写真が出てきて
面白いので、明日は見せちゃおう。
もう普段はあんまり見せたくない写真も明日来た人には見せちゃう。
この中にボクと弟がいます。
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7時開場・7時半開演 チャージ2000円+drink
西荻窪 w.jaz
http://www.wjaz.info/


そして明後日は、仙台「火星の庭」で、
午後3時からトーク&弾き語りライヴ。
終ったら、前にお世話になった石巻に向かい、そこに宿泊、 おいしいものを食べて遊覧してくる予定。

さらに、高円寺の古本酒場コクテイルでの切り絵展、
最終日の5月7日に、ミュージシャンの中川五郎さんと
トーク&ライヴをすることに決定。
飲み屋で会ったことは何度かあれど、ちゃんと話すのは初めて。
7時開場 7時半開演 チャージ2.000円
25人限定みたいなので、興味のある人はお早めにコクテイルに
電話予約を。03-3310-8130 cocktailbook@hotmail.co.jp
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by mqusumi | 2007-04-26 21:09

武蔵の旅。山の武蔵、「武蔵横手」。

昨日は朝早く起きたので、思い切って、久しぶりに「武蔵の旅」に出た。
「武蔵」と名のつく駅に、全部行ってみよう、という自分企画を続けている。
今回は、たぶん仕事場から一番遠い武蔵、「武蔵横手」。

JRで国分寺に出て、そこから西武線で東村山、乗り換えて所沢、
乗り換えて飯能、乗り継いで武蔵横手。 約1時間半もかかる。

飯能から先に行く人はずいぶん減る。
どんどん山に入って行く。
武蔵横手は、駅からして売店もなんにもない、無人駅に近い駅だった。
でもICカード対応には、なっている。こういうとこホント、日本。
駅を降りた。 降りたがやっぱり、店一軒見えない。
駅前に大きな街道が走っており、ダンプカーがビービーと唸って
走り交う。威圧感があり、怖くてウルサイ。その後ろにはすぐ山が迫る。

あてずっぽうに、街道を歩くと、左手に橋があった。
街道から外れて渡る。 わりと大きな、高い橋だ。
ずっと下を流れてるのは「高麗川」とある。
埼玉だな、と思う。遠めに見ても、とても水がきれい。
遠くまで来たことが少し嬉しくなる。
橋を渡ると、なんとなく田舎の村の風景だ。
と言ってもここは、埼玉県の日高市 だ。
といってもその下に、大字横手、と付く。大字だ。

道は曲がりくねりながら、坂を描いている。
その左右に生け垣があり、木が無造作に生えて、 奥に民家がちらりと見える。
そんな風景の中に、狭い坂を上って自分が入っていくのは、
何とも言えないストレンジャー気分だ。
自分は完全なよそ者で、旅人で、通りすがりの見知らぬ男だ。

家はみな古く、大きく、だけどサッシや屋根に近代的な補修が施されている。
どこの庭にも、チューリップや芝桜やシャクヤク(かな?)が
花を咲かせていて、それが都会の庭のあり方と違って、
家や庭のほうが、自然の中に間借りしている、といった感じ。
都会のように「庭」の輪郭がくっきりしていない。

でも新築の家もぽつりぽつりとあり、そんな家は、案外ユニークな
モダンなシルエットで、
(はは〜ん、新しい「田舎暮らし族」かな)
と思う。都会に飽きて、こういうところに安い土地を求め、
老後だか何だかを自然の中で暮らそう、という。
なんて、ちょっと意地悪く思ってたら、なんと電柱の貼り紙に
「田舎ぐらし不動産」
の不動産を求める貼り紙を見つけ、あまりにそのストレートな名前に
声を出さずに笑ってしまう。俺の考えるようなことは、不動産屋は、世間は
とっくに考えてるってこと?

道はいつの間にかアスファルトから土になる。
店なんてどこまで行っても一軒もない。
どうしてるんだ、この辺の人、生活用品は。
どうしよう、山の武蔵の付く駅に降りた、というだけで、もういいか。

と思いかけて、ふと見ると道に木の板に手書きの標識があり、矢印の先が
「久須見坂ー東峠ー天覚山」
と書いてあるではないか!
こういうことがあるから、旅は面白い。
あてずっぽうに、こんな駅で降りて、クスミ坂。

それならその久須見坂とやらを拝んでやろうと、
ゆるい坂を上りだした。
しだいに道の左右に民家はなくなり、小さな畑もなくなり、
音がしなくなり、鳥の声だけが、何種類か高いところに聞こえる。
そのなかにはウグイスもいる。
名前を知らない鳥が
パタパタ、スゥー、パタパタ、スゥー、という、
普段近所で見るスズメやカラスやメジロとは違う飛び方をしている。
曇っているけど、新緑はそれでもきれいだ。

ち道の左右はすっかり背の高い杉の木になり、気がつけば山道。
久須見坂は、ここから遠いのか。それともこの坂がもうそうなのか。
何も書いてない。誰も歩いていない。
でも道には車の轍があるから、ここはまだ違うのだろう。
しばらく歩いたら道がY字路にぶつかった。
どちらが久須見坂か。
書いていない。
もういいや、帰ろう。
急に尿意をもよおし、脇のシダの生えてるあたりに、立ち小便をした。
なにか、犬のような気分になった。こんなことするの何年ぶりか。
知らない鳥が、杉の森で鳴いている。
自分のオシッコの音が、低い草をさりさりと鳴らす。
見上げると山の匂いがする。
空気が湿って冷たい。

帰ろうとして、もう一度あたりをよく見ると、
Y字路に、目立たない細い木の棒が立っていて、小さな板に
「大覚山←→カマド山」
と書いて貼ってあった。
山歩きの人はこういうのを見逃さないのだろう。全然気付かなかった。
でも、もういい、ぼく、もう帰る。
オシッコして帰るって、子供か。

坂を、ゆっくり楽しんで降りる。
家が近づくと、森の匂いだけじゃない、人間の生活の匂いが
植物や土の匂いに混じるのがわかった。
それは悪い匂いじゃなかったが、「田舎臭い」というのは
もしかしたら、こういう匂いかもしれない。

庭に井戸があって、花がいっぱい咲いた大きな古い家があり、
庭越しに見える廊下のガラスの向こうに、障子の戸が閉まっていて、
その障子戸にガラスがはまっていて、中に昼なのに
蛍光灯の明かりがついているのがわかった。
あの障子の後ろには誰かの生活が息づいている。
それを思うと、なんだか胸が少し苦しくあるような、気持ちになった。
それは、地方を走る夜汽車の窓から見える、田んぼの中の家々の
オレンジ色の小さな窓明かりを見たときの、
えも言えぬ切なさに通じるものだった。

駅に着いて、緑色のペンキに厚塗りされた古い木のベンチで
20分もたったひとり電車を待った。
暇なので、ベンチの自分をセルフタイマーで撮ってみたりした。
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by mqusumi | 2007-04-25 17:45

ごめんなさい!

やっぱり、切り絵展をやってる古本酒場コクテイルの
定休日は火曜日でした!
月曜日は店を開けるのが遅れて7時半だったそうです。
それと、何よりヒドイのは
http://www.koenji-azuma.com/shop/cocktail.shtml
の定休日が月曜日になってること!
違います。火曜日です。今日です。今日はお休みです。
店主がケータイ持たない人で、指摘され、確認できないまま
自分の間違いだと思ってしまって。本当にゴメンナサイ!
ああ、今日会社帰りとかに誰か行きませんように。

トークは最終日の5月7日(月)に中川五郎さんと、
ということになりそうです。
詳しくはまた。
でも最終日の前にも、どこかの日に、誰かと話したりしたいな。

ボクが高校生の時に、心をどこかに持っていかれそうになった
LPジャケット。ビル・エバンスとジム・ホール「アンダーカレント」。
今見ても、よくこんな素晴らしい、不思議な、モノクロ写真の、文字なしデザイン。
そして中身の音も、まさに珠玉の名演。ジャケに偽りなし!美しすぎる。
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by mqusumi | 2007-04-24 18:26

好きなジャケット

LPレコードの時代は、買ってきた音楽を、
30cm四方のジャケットをながめながら聴いたものだ。
今、CDで歌詞カードは読んでも、CDをそんなにながめながら聴くことはない。
これは、たいした問題じゃないように思えながら、
実は音楽を「集中して聴く」という、聴き方を大きく変えたのではないかな。

同じジャケットデザインでも、大きさが違うと、
単に面積比ではなく、「意味」が変わる。
大きな画像には大きいだけで意味があることは、
例えば同じ映画を、映画館で見るのと、家のテレビ画面で見るように違う。
顔だって、デカイ、というだけで面白い顔の要因になる。

それだけじゃない。レコードの時代は、それが非常にデリケートな
傷つきやすい大きなものだったので、丁寧に扱わなければならなかった。
だから、そういう「大切なもの」感が強く、それがまた、中身を聴く心構えに
大きな影響を与えていたのではないかな。

iPodなどの普及、ネットでダウンロードして聴く時代になって、
音楽はジャケットを持たない、つまり顔のない時代になった。
丁寧に扱わねばならないものでは、なくなった。
今の時代はちょっと昔より、悪く言えば、音楽がぞんざいに聴かれがちだと思う。
そうすると、作り手もぞんざいに作る傾向になるだろう。
いわゆる今のパクリ音楽にしても、どうせそんなもんでしょ、という
音楽に対するぞんざいな感性がそうさせているのかもしれない。

もっとマジメに音楽を聴こう、作ろう、ということが言いたいわけじゃない。
B.B.Kingの「The Jungke」のジャケットを見ていたら、
このアルバムを買ってコのジャケットにわくわくしながら、
一生懸命聴いていた若い頃を、強烈に思い出したのだ。
もう戻ることのできないあの頃は、本当によかったな、と。
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by mqusumi | 2007-04-24 10:43

間違えた!定休日。

切り絵展をやってる高円寺のコクテイルの定休日を火曜日と
書いてしまいました。
月曜日の間違いです!ごめんなさい。
ホントにオッチョコチョイだ。落ち込む。
間違えて誰か今日行きませんように・・・。

よく行く居酒屋で、カウンターに座ったのは午前2時45分だった(シラフ)。
隣に座っていたのは若い男女。男の方が24、5で女性の方が少し年上かな。
そんな時間だし、二人はもうかなり酔っている感じ。
別に気にしないで、来週の予定など立てながら、焼酎ロックを飲んでいたら、

「…浮気、すんなよ」
という男の声が耳に飛び込んできた。
いいな。
今夜、この場で「デキた」のかな。
「しないわよ。…浮気しないでね」
「オレはそういうのしないよ!」
そういう女のこのほうの話が前にあったのだろうか。
しばらくなんか話していて、女のコのほうが、
「指輪買いに行こうね」
と言った。
男「うん、買いに行こう。…オレ、そういうのすっごい大事だと思う」
酔ってるのでなんだかおかしい。
男「だけど、ちっと、5日あとまで待って」
女「…うん」
男「5日後まで待って」
女「何にしようか?何がイイ?」
男「あんまり知らねーからな、何がイイ?」
女「じゃゴローズ(?)かな」
男「ゴローズだな」
女「二人が、このデザインがいいって決めたらどこでもいい」
男「なんでもいいよな」
女「じゃ、一緒に行ってから決めよう」
男「それが大事!!一緒に決めるってことが!!」
女「何、行きなり大きな声出さないでよ(笑)」
男「しょうがないよ、田舎の人間、声デカイんだよ」

このあと、沈黙と「もう飲めない?」とか「オレが飲む」とか
言ってタバコなどふかした後、突如男のコが唐突に、
「やっべー、オレどうしよう、失禁しそう!」
と手を叩いて、嬉しそうに声を上げる。
「サーイテー(笑)バカじゃないの?」
「いいじゃん」
「おじいちゃんみたい」

またなにかごちょごちょ会話して、かなり酔ってるのに男、ウーロンハイおかわり。

女「そりゃあね、お互い過去があるからね」
男「わかってる」
どうやら、結構前からの知り合いのようだ。

男「オレさぁ、Hちゃんみたい女の子に出会ったの、いないよ」(文章、へん)
女「あたしみたいなの、いっぱいいるよ、と思うよ」(よが重複)
男「ちゃんと言ってくれるしさ、オレみたいのでいいわけ?」

もう、いいなぁ。たまりまへん。
その後、男、
「どうする?カラオケ行く?」
え?こんなに酔って。もう3時半になるよ。
女「カラオケはいい」
男「まだ飲める?」
女「お酒はイイ」
男「どうしよっか」

心は決まってるんだけど「行くところが無い」ふたりなのね。
誰かが少女マンガの短編に描けそうな一時でしたね。
オレは先に帰ったけど。

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by mqusumi | 2007-04-23 16:05

しぶとい、まだ切ってるし。

電車で向かいの席に座ったおばさんが、座るなりケータイを出した。
ここまでは良くあるが、その時点で少し顔が笑っている。
何か楽しいメールでも入っているのかなあ、と思ったら、
イヤフォンを出して両耳に入れ、ケータイを開いて横にして、
ケータイからアンテナを出した。
あぁ、ケータイでテレビを見るんだな、と思って、へー、いるんだな。
と思って見てたら、おばさん、何の番組を見ているのか、
なにが面白いのか、終始満面の笑みを浮かべている。
その顔がたまらなく人がよさそうで、こっちまでおかしくなった。
が、やっぱり、あれはあんまり、みっともいいものじゃないね。

作品、まだ切ってる。
今日はBBを切った。
「昔のセクシー」。a0099059_14211874.jpg
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by mqusumi | 2007-04-22 14:21

まだ切ってる。

昨日はさすがに疲れがどっと来たけど、久々の日本酒が
最高に旨かった。日本酒は好きだけど、特別のときしか飲まない。
だから一応作品も揃って展示も終わった美酒というやつでした。
でもおかげで久しぶりに結構二日酔い。午後まで立てず。

午前中、悪夢をたくさん見た。

ひざ頭に、直径1cmくらいのシューマイそっくりのイボができている。
気持ちが悪いので、医者に行こうとするが、誰に聞いても
要領を得ない。父らしい人が「新垣」のバス停の前だというが、
そんなバス停は知らない、というと怒っている。
しかたないので、言われたあたりに歩いていくと、
いつの間にか裸足になっている。
泥がたくさんついていて、こんな足で医者に入るわけには行かない。
白いビーチサンダルが落ちていたので、盗んで履いていく。
医院はなく、そこに移動式のピザ屋の車が止まっていて、
人がたくさん並んでいる(なぜかレントゲン車)。
並んでいる人に「この辺の皮膚科を知りませんか?」と聞く。
すると、その並んでいたひとりが
「ボクはそこの医者です」
と言って、道を教えてくれるが、
「ボクに聞いたことは絶対言わないで下さい。こんなところで
テニスしていることがばれたら、まずいんで」
と笑う(なぜか下北沢の出版社の社長)。
彼らは移動式ピザ屋であるはずのレントゲン車から、次々に
テニスウエアで出てくる。
膝のシュウマイイボが大きくなっているのを気にしながら、
ボクは教えられた道をビーチサンダルで急ぐ。
赤土の道が凸凹で歩きにくい。
遠くにスナックの看板のようにけばけばしい、医院の看板が見えた。

まるでつげ義春の「ネジ式」のような感じ。
そういう夢をいくつもいくつも見た。

水をたくさん飲んで、仕事場に来たらまだ切り足りない気持ちになった
(店にスペースが あまっているから)。
前に黒部分だけ切ってあった、デヴィッドTに
背景を切り仕上げる。すごく自分で気に入ったのができた。
David T. Walkerは、学生時代から大好きなギタリスト。

えーと、コクテイルの会場で、ボクと誰かのトークショー、
ゴールデンウイーク中にやります。今交渉中。(遅いって!)

来週の金曜日の夜、西荻窪w.jazで、ちょっと久しぶりに
BlueHipの「スライド&ライヴ」。
面白スライドショーは何度もやっているけど、今回は
初めてのデジタルスライドショー。
「武蔵の旅」など、最近ボクがデジタルカメラで撮った、
面白写真を見せながらのトーク。絶対面白いよ!
ぜひぜひ。

4月27日(金)夜7時半開演 charge \2.000-
場所 西荻窪w.jaz

「久住昌之のスライド&ライヴ」
出演:久住昌之&BlueHip
久住昌之(Vo&G),GOCCI(Vo),Shake(Kb),武士守廣(B),
栗木健(Per),荊尾浩司(Ds)


そして翌日は仙台です。
「QBBトーク&ライヴ at 火星の庭」
http://www.kaseinoniwa.com/
午後2時半開場 3時開演 Charge \2,000-
火星の庭ホームページ

弟とボクのスライドトーク&ライヴです。こちらはボクの弾き語りで
弟もちょっとウクレレを弾きます。
スライドのネタは前日とほぼ一緒の予定(今のところ)。
昼間っから、絶対笑わせますよ。
北のmixiの方、ぜひ火星の庭でお会いしましょう。

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by mqusumi | 2007-04-22 01:43

今日から切り絵展。

高円寺の古本酒場コクテイル
でボクの切り絵展が始まる。
5月7日まで。夜6時から12時まで。月曜日定休日。
場所は上の地図にもありますが、JR高円寺北口を出て、
駅を背にして右手に、線路に沿って歩き、日本レンタカーの角を左折。
しばらく直進、コンビニポプラのもう少し先の左側です。
ボクは、今週は今日も少しいるな、あと明日の夜はいるつもり。

ために夕べはずーっと作業していて、ちょっと寝て、搬入。
仕事場がキリカスで凄いことになってる。メッチャクチャ。肩と腰が痛い。
まだ完成していないのもある。途中で加える。つもり。
まあ、お店だし、そのへんはユルく。
新作は14点。あと、去年銀座伊東屋でやったときのから10点ぐらい。
いやもう少しあるかな。

最後に切ったのは、吾妻光良さん。コクテイルはライヴハウスJIRIKICHIにも
近いので、ゆかりの人として。吾妻さんのブルースギターも、面白カッコイイ
バッパーズの曲も演奏も大好き。個人的にも何度かお会いしている。
身も蓋もない落ち武者ハゲの星、とでも言おうか。

タイトル「Swing&Bop」(254mmX203mm)額付\30,000-
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by mqusumi | 2007-04-20 18:42

子供は子供の頭で考える。

先日、もとモダンヒップ(ボクのバンド)にいて、今は
アメリカに在住の友人と十数年ぶりに会った。
その時思い出した、彼の息子の話。

その子は幼稚園の時「長七郎江戸日記」(里見浩太朗主演)が、
ものすごく大好きだった(そもそもそこも少し変わってる)。
毎日のように自分が長さんのつもりになって、
新聞紙の刀で父とちゃんばらごっこをしていた。

ところがある晩、家族で夕飯の時、ニュースを見ていたら、
誰か俳優の葬式に、里見浩太郎が 喪服姿で出ているのを、
彼は見てしまった。
思わず箸を止めた彼は、思わずポツリと
「あ、チョウさんだ・・・???」
と言って、その不思議な長さんに見入っている。

ちょんまげではない、長さん。
今の服を着ている、長さん。
なにより、昔の人のはずなのに、今日のニュースに出てる長さん。

お父さんは、その子になんと説明したらイイかわからず、
奥さんと顔を見合わせて、黙って笑っていたら、
息子も黙っていて、その疑問を親に質問をしなかった。

父は、息子は何か世の中の、大人の秘密を知ってしまったなあ、
と思い、なにか夢が壊されてしまったような気がちょっとしたそうだ。
ところが、あとで一緒にお風呂に入っている時、息子はポツリと、
「長さん、変身したんだね」
と言って笑ったそうだ。

エライ。
自分の知ってる「変身」(仮面ライダーの)で、
自分なりに、自分の頭で、疑問を解決している。

こういう時には、大人はつい「子供はこうあるべし」で
対処してしまうものだ。
夢を壊さないようにウソをつくとか、親として真実を説明するとか。
それはそれでいいけれど、
ボクは、間違っていても、子供は自分の頭で考えたほうがいいと思う。
そんな間違い、少し大人になれば自然にわかることだ。
子供は、子供の頭で一生懸命考えて、答えを出せたら
それはきっといい経験だと思う。
なかなかそんな機会はないし。

その後、一家は、彼が小学校5年の時にアメリカへ移住した。
中学高校時代はバスケットに燃え、デカイ黒人選手に交じって、選手になった。
格闘技のような試合に、指の骨を何度も折ったりしながら、
ひとりアジア人としてがんばってる彼の姿を、
親としては、冷や冷やしながら見ていたと、笑っていた。

彼は気合いを入れるために、実はタトゥーを入れたかったが、
子供の頃からのアレルギー(それ、俺も知ってる)で、
肌がかぶれてしまうので、入れられない。
で、彼は試合の時、黒のマジックで腕に「サムライ」と
カタカナで書いて出ていたそうだ。
言い話だな。と思った。
変わってないな、と感じた。
マジックで、アレルギーを明るく解決している。


おまけ。
彼が幼稚園の時に、言った言葉が忘れられない。

「オレ(彼は巻き舌で「オルェ」と発音)のパンチが 、
おなかにグスッとあたると、せなかからシンゾウが、
モリッとでるぜ」

背中から心臓がモリッと出る!出ないよ、そんなフレーズ。


今日のBGMはブラッド・メルドーの「LARGO」。
それなのに、切った切り絵は、タルホ。
いつもコワイのに、イイ葉巻をもらったせいか、笑顔の。

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by mqusumi | 2007-04-18 21:51

小雨のラーメン

友人のマンガ家EHさんの日記を読んで、浜田山の「たんたん亭」の
ラーメンが食べたくなり、仕事場を出たついでに、
井の頭線に 飛び乗るようにして、食べに行っちゃった。
仕事場と駅、駅とたんたん亭が、すごく近いので、傘もいらない。

こういう小雨が降って、小寒い日の、遅いお昼のラーメンも 、
たまらなくおいしい。あったまってね。
ほぼ真っ直ぐの麺に、でしゃばらないやわらかい醤油スープに、
ほのかな魚系のダシの香り。粗びきのコショウが合う。
ここのチャーシュー、ここのラーメンにすごく合う。
麺のつるつるに対して、しっかりした噛みごたえがアクセントになるのだ。
味もしっかりと密な感じで、少しずつ食べてもおいしい。
だから何回かに分けて、麺をたぐる合間に大切に食べちゃう。セコイ。
ひさしぶりに、スープも全部飲んで、最後にコショウがざらっと
口に入ってくるのまで楽しんじゃった。
お客さんは、ボクとお爺さんひとり。 外は雨。

満足して店を出て、向かいの本屋へ。
ここは小さいけど、意外にイイ本が揃ってる。
店員のおばちゃんと、若い男の子の店員が、最近の図書館は
検索とかのシステムがどんどんよくなってて、
ボクなんかでもヘタしたらついていけませんよ、とか世間話してる。

立ち読みしていたら、たんたん亭で食べてたお爺さんが 入ってきた。
同じこと考えているんだな。
向こうはボクに気付かない。
司馬遼太郎の雑誌を手に取ってる。
ボクも、ああなるのかな。
お爺さんは、ラーメンを食べるときは外していたメガネをしている。
あるいは老眼鏡を出したのか。
文庫本を一冊買って、読みながらゆっくり電車で帰ってきた。

こんな日に仕事のBGMにするのは、やっぱりジャズ。
今日はマイルスの「WORKIN'」。
マイルスのミュートがあたたかい。でもクール。イ〜イ音!タマラン。
そしてこのアルバムのマイルスに、ブルースの旨さをあらためて感じる。
音数少なく、一音一音のニュアンス、間が深い。
レッド・ガーランドのコロコロとしたピアノも雨粒のようだ。
ジャケットも最高にイイ。マイルスの後ろにロードローラー。
30cmLPで持っていたい。
この頃のジャズのジャケットは、メンバーの名前がそこに並んでいるだけで、
ボクはなぜかジンとくる。

THE MILES DAVIS QUINTET
JOHN COLTRANE
RED GARLAND
PAUL CHAMBERS
"PHILLY"JOE JONES

皆、若く、野心と夢に燃えていた。
一度きりの演奏に、魂を削っていた。
アルバムは、本当にアルバムだ。
20代のマイルスの、スナップ写真のようなまぶしそうな笑顔が、妙に切ない。




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by mqusumi | 2007-04-17 22:03