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初夏のビール。

こないだ、晴れた暑い日の真っ昼間、
キリンシティで、ひとりで生ビール飲んだ。
原稿を渡して、CD屋と本屋に行って、イイの買って、
何となく気持ちに余裕ができて、入っちゃった。

結構混んでて、カウンターには一人客が何人もいた。
若い女のひとり客も、この店はよくいる。
そういう雰囲気なんだな。
従業員も若いし、明るくてあまり酔っ払いの感じもしないし。
で、ブラウンマイスターを注文して、
買ってきた本を開く。
なんか、ウレシイのね、こういう時。

ここはビール注ぐのに時間がかかるから、こちらもそう構える。
たばこ吸いだったら、まず一服なんだろうな。
初夏のビール。_a0099059_122318.jpg

で、ビールが、コップに細かい滴をつけて、出てくる。
昼間、ひとりで飲むビールは、香りがいい。
そして泡を唇に感じながら一口、ぐっと。
うまい。
旨い、と書きたくなる、きめの細かいおいしさ。
ビールの味を感じる、ブラウンマイスター。
ほどよい冷たさが実に飲みやすい。
ビールも、温度ですね。それと適度な炭酸抜き。
おいしい。
アテは、フルーツトマト。
味が濃くておいしい。
サッパリしたドレッシングと、粒コショウがかかっている。
これを一切れ、サックリと食べて、ビールをゴクリと飲む。
喉が潤う。
潤いながら、もっと潤いたくなる。
そこが水と大きく違う。
ぐっと飲む。
ウマイ。
今度はカタカナで書きたくなるおいしさ。

外を見る。
まだ明るい。
というより、まぶしい。
人々がどこか目的に向かって歩いている。
荷物を持って、歩いている。
いちゃいちゃ、べたべた、歩いている。
立ち止まってケータイをかけている。そして歩き出す。
この暑さで、背広を着て、急ぎ足のサラリーマン。
買い物袋の重そうな主婦。

ボクは座って、通りに面した2階の、
大きなガラス窓から、そういう初夏の雑踏を見おろしている。
まだまだ、酒を飲む時間ではない。
アスファルトの道路が青く照り返して、いかにも暑そうだ。
その光景がまたビールをおいしくする。

ぐーっと飲む。
最初より喉が開いているような気がする。
ビールが、喉の奥へと、素直に流れ落ちていく。
喉から、お腹までおいしいような気がする。
ほんの少し、酔ってきたのがわかる。
でもまだまだ日は高い。
それがうれしい。
トマトもおいしい。

まだ少し、グラスにビールは残っているが、
ボクはお替わりのビールを注文する。
今度はキリンラガー。
これはこれでまた、すごくおいしい。
なにか小さな料理を頼もうかどうしようか、
ボクはさっきから迷っている。

そういうものに、わたしはなりたい。
by mqusumi | 2007-06-18 01:23
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