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今年初Tシャツ&冷やし中華

今日しかないでしょう。
初めてTシャツ一枚で街へ出た。
5月で、初夏のような日。
あの、太陽と海の(実は光化学スモッグと都会の酷暑の)夏が
やって来るのを肌が喜んでるお昼どき。

食べました。
冷やし中華。
駅前のO村。
普通の、ごく普通の正統派冷やし中華。
具はチャーシュー、キュウリ、金糸玉子(の太切り)、
紅生姜、きざみ海苔、以上。カラシ多め。
これだけで十分。
ナルトを切ったの、無し。もやし、無し。クラゲもちろん無し。
ありがたい。そんな余計な見かけ具、いらない。
そのかわりキュウリがやや多めなのがうれしい。

ビールも頼む。
キリンビールの中瓶。
瓶についた滴がうれしい。
コップ一、二杯でその役目は果たすのだが、頼まないではいられない。
まず、グッと飲む。
うまい。こんな日の昼間の冷たいビール、
店は引き戸が開いていて、外の風と駅前の喧騒が入ってくる、
こんな時間のビールが、うまく無いはずが無い。
ビールグラス一杯、ほぼ一気に飲み干す。
喉が気持ちいい。
夜なんかよりはるかに美味しい。
グラスにビールを注ぐ。でも今度はすぐには飲まない。

冷やし中華が来た。
絵に描いたような、マンガに出てくるような、何十年も替わってない、
そういう細めんの冷やし中華。
ああ、この酸っぱいつゆがおいしい。
キュウリの香りが夏だ。
金糸玉子なんてそんなにすきじゃないのに、このつゆと麺と混じると
たまらない。
チャーシューのちょっとボソボソなのもカワイイ。
真っ赤な紅生姜も、麺に混じってうまい。
七〜八人で満席のこの店で、ボクの後から入ってきた二人が
「冷やし」「冷やし中華下さい」
と言った。心の中で(だよね、ですよね、でしょ?)と言った。

こんなことを毎年日記に書いている。
ところが、最後に入ってきて、ボクの隣に座った初老の男は、
今まで観たことの無い注文の仕方をした。
「冷やし中華と半ライス」
と頼んだのだ。
「冷やし中華と、半ライスですか?」
と店員も少し目を大きく開いて確認していたのを俺は目の前で見た。
俺もまったく同じ気持ちだった。
ラーメンライスはわかるが、冷やし中華ライスは、聞いたことが無い。
合うのか。
合わないと思う。
ライスの食べ方がわからない。
冷やし中華をオカズに、白いごはんを食べるのか。
理解できない。

まあ、余計なお世話だ。
ボクが食べ終わるころ、その人のライスがまず出た。
ここでは野菜炒め定食などでも、おかずを出す直前にごはんが出る。
そこで店員が言った。
「スープは、お付けしますか」
ナイス。
なのか?
その客は
「え…じゃ、付けて下さい」
あきらかに予想してなかったことが起こった対応だった。
客の前にチャーハンに付ける、刻みネギを浮かべた中華スープが供された。
店員は、俺と同じ心配をしていたのだ。
冷やし中華ライスで、いいのか、と。
ここのライスにはお新香の類いはつかない。
なにか食べにくいのでは、というチョイとしたサービスの心尽くしだろう。
そして客は、スープ無しでも全然オッケーだったのだ。
まもなく客の前に冷やし中華が置かれた。
彼は割り箸を割り、冷やし中華をまずゾロゾロッと、たぐりこんだ。

残念ながら俺はここで食べ終わったので、
その後彼がどういうふうに冷やし中華ライス・スープ付きを
食べ進んだのか、平らげたのか、知らない。

ビールは半分近く残して、ごちそうさまと言い、席を立って
1050円払った。
外へ出た。
今年の夏は、去年の夏と少し違う夏になるかもしれない。
by mqusumi | 2008-05-07 15:19 | こんなものを食べた
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